二人で見た夕焼け




里をほんのり赤く滲ませる沈みかけの太陽。
道行く人影もなく、自分とイルカ先生と二人きりの世界。
優しく自分の手を引くイルカ先生の手が暖かくて。
思わず涙が零れた。
「どうした?」
音も無く涙を流すナルトに、イルカはすぐに気付いた。
「なんでもないってばよ・・・」
涙を拭い、そっとイルカから視線をはずし呟いた。
「・・・そうか」
イルカは一言そう言うと、ぎゅっと握った手に力を込めた。
よりいっそう繋がった手と手の距離に驚いてイルカを見上げると。
鼻の傷を照れくさそうに掻きながら、明後日の方向を向いていた。
何だかこそばゆい気持ちがこみ上げてくる。
「イルカ先生!」
「ん〜?」
「ありがとうってばよ!」
「おう」
繋いだ腕をぶんぶん振るナルトの行動に動じないで、イルカは笑ってそう返す。
腕を振りながらナルトは続ける。
「あのね、イルカ先生」
「なんだ?」
「オレってば今最高に幸せなんだってば」
「うん?」
「イルカ先生が居てくれて」
「・・・」
「イルカ先生とこうやって歩けて」
「ナルト・・・」
「なんだかとっても暖かいんだってばよ」
そう言って、にししと笑うナルトをイルカはぎゅうーっとしたくなった。
だけど繋いだ手を離すのも寂しくて。
その代わりに言葉を紡ぐ。
「オレもな、幸せだよ」
「イルカ先生も?」
不思議そうに、嬉しそうに問いかけるナルトの頭をぽんぽんと軽く叩きながら続ける。
「ナルトがいるからな」
ナルトの表情が輝く。
「ほんとっ?ほんとにそう思うってばよ?」
「ああ、オレはお前と居るから幸せなんだよ」
「イルカ先生・・・」
「さぁ!今日は一楽にでも行くか?おごってやるぞ?」
照れ隠しにイルカがそう言えば、ナルトも元気良く返す。
「行く行く、行くってばよ〜♪」
イルカの左腕にぶら下がりながら、喜びを全身で表現する。
二人の行く手には沈む太陽。
真っ赤な夕焼け。
自分とイルカ先生の二人だけで見た風景。

(きっと、絶対、一生、忘れないってばよ・・・)




END




はい、初のナルト小説!
この時の私はカカイルもしくはイルナルぷっしゅぷっしゅの時だったんですよね。
今はもうカカナル一色だけど。
まぁ、初ナルトだからのせちゃいました(>_<)
個人的にイルカとナルトは親子愛がいいですね。
でもそうするとイルカ先生・・・あの若さで子持ち?(笑)


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