笑うことのできる
君の強さがとても悲しい・・・
come up smiling
今日も元気に笑うあの子
きっと
明日も元気に笑うんだろうね?
辛いことがあったって
悲しいことがあったって
きっと
きっと
笑うんだろうね・・・
そんな君を見ているのが
オレには辛くてたまらないよ?
†††††
「カカシ先生〜!また明日だってばよ〜!!」
元気良く手を振り
一目散に駆けて行く小さな後姿
揺れる金髪が夕陽に照らされて
きらきらと輝きを放つ
徐々に小さくなる後姿を見つめながら
溜め息をついた
今日の任務であんなに泣きたい思いを味わったのに
帰る頃にはいつも通りの笑顔
辛いことがあってもすぐに笑える君の心は
強いのだろうか?
それとも
弱い・・・のだろうか?
任務はさ
簡単なものだったよ?
森で迷子になった3歳ぐらいの女の子を
見つけてくるだけのことだったから
でも
その後が問題だった
女の子を見つけたのはサスケ
女の子の傷の手当をしたのはサクラ
そして?
女の子を背中に背負って帰ったのは・・・ナルトだった
森の入り口で待っていた母親が
帰って来た3人と自分の娘を見た瞬間
浮かべた嫌悪と憎悪の表情・・・
オレにさえ止められないほどの早さで娘をナルトからひったくると?
お礼の言葉もそこそこに足早に去って行ってしまった・・・
残された子供達の呆気に取られたような表情と
悲しげに
でも
仕方なそうな表情を浮かべたナルト
その後
憤慨するサクラを笑って宥めるナルトを見て?
反対にオレの方が
どうしようもない気持ちになったね
†††††
君はすぐ笑うね?
それはなんで?
仕方ないことだと思ってるから?
それとも
傷付いている自分を知られたくない?
強くなろうと
強くあろうと
懸命な君・・・
その姿が
オレを惹き付けてやまない
だけど?
それ以上に悲しくてたまらないよ
君の心がどれだけ傷付いて
君の心がどれだけ血を流しているのか
ほんとの所はオレにも分からない
そうだろ?
オレは君じゃない
ほんとの痛みなんて分かるはずない
だけど・・・
だけど?
抱きしめてあげることぐらいはできるから・・・
無理に笑わなくていいよ?
ともすれば泣きそうになりながらも
それでも笑う・・・
そんな君が悲しくてたまらないんだ
せめてオレの前では思いきり泣いていいから
そうしたら
何も言わずに抱きしめて
何も言わずに側にいてあげるよ・・・
†††††
神様なんてオレは信じない
そんな非現実なもの・・・
人間の暗い部分ばかりを見てきたオレには
笑っちゃうほど意味のないものだから
だけど
あんなに小さな身体で
一所懸命?
頑張ろうとするあの子を見ていると
柄にもなく思うんだ
神様、どうかこの子が心から笑えますように・・・
END
なんだか急に書きたくなったもの。
思いつくままにつらつら書いただけです・・・ι
でも・・・私はナルトの笑顔をこんな風に思うのですが、皆さんはどうですか?
とにもかくにも、ナルトには幸せになって欲しいですね・・・。
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